2020年1月9日(木)
派兵撤回 政府に要求へ
野党国対委員長が一致
日本共産党と、立憲民主党、国民民主党などの野党国対委員長は8日、国会内で会談し、中東情勢が緊迫するもとで、中東への自衛隊派兵の閣議決定を撤回するよう政府に求めることで一致しました。
立憲民主党の安住淳国対委員長は会合後の記者会見で、米軍によるイラク国内でのイラン要人の殺害やこれに対するイランの報復攻撃など、中東をめぐる状況は一変したとの認識を示し、「緊張が一層高まるもとで自衛隊を派遣すべきではない」と表明。「平和憲法のもとで日本外交が過度にどちらかに偏ったスタンスを取らず、中東の各国と非常に良好な関係を築いてきた。海上自衛隊の派遣はこのスタンスから逸脱する行為であり、安倍首相の判断は間違っている」と強調し、「野党としての意思を政府・与党に伝えたい」と述べました。
日本共産党の穀田恵二国対委員長は会談で、米トランプ政権による国連憲章と国際法違反の無法を厳しく批判し、すべての関係者に自制を求めるとともに、無謀な自衛隊派兵の撤回を強く主張しました。
野党は、「中東合同調査会」を立ち上げることで一致。9日に合同ヒアリングを開き、防衛省から中東派兵の準備状況などの説明を聴取する予定です。