2019年12月27日(金)
放出放射性物質量過少報告問題
紙・畠山氏が北電に抗議
原因徹底究明・廃炉見据え決断せよ
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北海道泊村の泊原発再稼働に執念を燃やす北海道電力が、大気中に放出した放射性物質量を試運転の1988年10月から31年間も過少報告していた―。日本共産党の紙智子参院議員と畠山和也前衆院議員、菊地葉子道議は26日、札幌市の北電本社を訪れ、「極めて憂慮すべき事態」と抗議するとともに、原因を徹底究明し、廃炉も見据えた決断を行うよう強く求めました。
北電側は1階ロビー隅のPRコーナーで高橋章総務部担当部長が応対する態度をとり、「初歩的なミス」と言い訳に終始しました。
過少報告は算定ミスが原因で実際には2倍にも。原子力規制庁が17日、別の検査で訪れて発覚しました。
紙氏は、31年間にわたって気付かず放置していたこと自体、放射性廃棄物を取り扱う事業者としてあまりにも危機感、緊張感がないと強調しました。
泊3号機の非常用発電機の制御盤が9年間接続不良だったことへの再発防止策が示された矢先の不祥事だと批判する菊地氏。「単純ミスで済まされず、周辺住民や道民の不安は非常に大きい。危険な物を扱うことの認識の甘さがあったのではないか」と迫りました。
畠山氏は「原因の徹底究明や道民の合意もなく、泊原発再稼働は断じて許されない」と重ねて求めました。