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2019年12月26日(木)

尖閣・香港 棚上げ

日中首脳会談 安倍首相、批判避ける

 【成都(中国四川省)=斎藤和紀】安倍晋三首相は25日、中国の李克強首相と四川省成都で約50分間会談しました。安倍首相は来春に予定されている習近平国家主席の訪日にふれ、「日中新時代を切り開いていく」と表明しました。一方、沖縄県の尖閣諸島周辺で中国船の侵入が急増している問題について、安倍首相は「中国側の対応を強く求めた」とするだけで、具体的に抗議しませんでした。

 尖閣諸島が日本固有の領土だと主張せず、中国の領海侵犯を事実上黙認したことになります。習氏の国賓来日で友好ムードを演出したい安倍首相が、直接的な批判を避けて一連の問題を棚上げにした形です。

 この問題について、日本共産党の志位和夫委員長はツイッターで同日、「日本が『国賓招請先にありき』で言うべきことも言わなければ、中国の行動を首脳レベルで容認したことを意味する。ことは主権にかかわることであり、重大な禍根を残すことになる」と批判しました。

 また、香港問題で安倍首相は、従来の立場を説明するにとどめました。23日の習氏との会談では「大変憂慮する」と述べましたが、香港警察による市民の弾圧を容認する中国政府の姿勢を批判しませんでした。

 香港やウイグルでの人権侵害が続いていることや邦人拘束が相次いでいることに、自民党内からは国賓来日に対する批判が高まっています。11月13日には、自民党議員有志のグループが習氏の国賓来日に反対する決議文を政府に提出しました。


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