2019年12月19日(木)
記述式きっぱり中止を
野党合同ヒア 受験の不安解消必要
|
日本共産党と、立憲民主党、国民民主党などの野党共同会派は17日、萩生田光一文部科学相が大学共通テストの国語と数学の記述式問題の導入を「見送る」と表明したことをうけ、国会内で合同ヒアリングを開き、「見送り」の経緯などを文科省の担当者から聞き取りました。野党議員らは記述式問題の導入を「見送り」ではなく、きっぱり中止することを求めました。
萩生田文科相は同日の記者会見で、「2021年1月実施の大学入学共通テストにおける記述式問題の導入については、導入見送りを判断した」と述べました。現在、高校2年生の生徒が受験する21年1月の試験では記述式問題は導入されません。
野党議員は、「『見送り』ではなく、きっぱりと導入を中止すべきだ」と声を上げ、「『見送り』という“中途半端な”表現に、高校1年生も不安を抱いている」と指摘しました。
日本共産党の畑野君枝衆院議員は、文科省が大学入試の制度変更を2年前に予告するのをルールとしていることを踏まえ、22年度1月実施試験の制度変更については来年(20年)1月に告知しなければいけないと指摘。萩生田文科相が、年内から来年の12月ごろまで1年かけて開かれる検討会議で記述式問題のあり方を検討すると表明していることから、「今の高校1年生が受験する22年1月実施の試験での記述式導入も実質的に無理なのではないか」とただしました。
文科省の担当者は、「検討期間が1年ということでご理解いただきたい」と述べ、22年1月の試験でも、記述式問題が導入できないとの見通しを示しました。