2019年12月18日(水)
大学共通テスト 記述式見送り
混乱の責任 首相は謝罪を 「延期」でなく見直しこそ
小池書記局長が会見
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日本共産党の小池晃書記局長は17日、国会内で記者会見し、同日に萩生田光一文部科学相が大学入学共通テストへの記述式問題の導入の「見送り」を表明したことについて、議論の経過を全面的に検証することを要求するとともに、教育現場を混乱させてきた政府の責任は重大であり、安倍晋三首相は高校生をはじめとする関係者に謝罪をすべきだと主張しました。
小池氏は、国語・数学への記述式問題の導入の問題点として、(1)採点者の大半が学生アルバイトとなり、質の確保が難しいのではないか(2)採点ミスが不可避ではないか(3)自己採点と実際の点数との不一致が生じるのではないか(4)採点を請け負う「学力評価研究機構」という会社がベネッセと一体のものであり、利益相反なのではないか―などの懸念の声が出されていると指摘。「見送り」表明は「高校生と教育関係者、野党が結束してたたかった大きな成果だ」と強調しました。
小池氏は「大学入試改革」について、「安倍首相が議長となって『教育再生実行会議』をつくり、当時の下村博文文科相の下で検討を進めてきた。この『入試改革』全体の全面的な破綻となったわけだから、議論の経過と、どこに問題があったのかについて全面的な検証が必要だ」と主張。「民間業者に大学入試を丸ごと委ねるようなやり方は間違いだということが、英語民間試験導入の延期でも、記述式の見送りの問題でもはっきりしてきた。破綻を認めて、『延期』ではなく全面的な見直しに踏み込むべきだ」と強調しました。