2019年12月12日(木)
陸上イージス配備撤回を
秋田・山口の住民 防衛省に要望書
|
秋田市と山口県萩市に地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備が狙われている問題で、「ミサイル基地イージス・アショアを考える秋田県民の会」は11日、配備撤回を求める要望書を国会内で防衛省に提出しました。「総がかり行動萩実行委員会」の米津高明氏も参加。日本共産党の高橋千鶴子衆院議員、加賀屋千鶴子秋田県議らが同席しました。
要望書は安倍晋三首相と河野太郎防衛相宛て。配備候補地である陸上自衛隊の新屋演習場(秋田市)が住宅密集地に隣接していることや電磁波の健康被害が懸念されるとして、配備計画を直ちに撤回するよう求めています。
防衛省への要請で、イージス・アショアを考える秋田県民の会の風間幸蔵事務局長は「イージスは日本のどこにもいらない」と強調。新屋演習場に隣接する勝平地区に住む「イージス・アショアを考える勝平の会」の近江幸義共同代表は、ミサイルのことを聞いた息子に「恐ろしくて子どもを連れていけない」と言われたと語り、「あなた方にも故郷があるでしょう」と迫りました。
新屋演習場への配備計画を見直す方向で政府が検討しているという報道について加賀屋氏が質問すると、防衛省の担当者は「現段階で何らかの方針や検討の方向性を決定した事実はない」と否定しました。再調査をしているが、新屋については「住宅地との距離を考慮した」とだけ述べました。
高橋氏は、「住民の声を尊重するというならどこにも適地はないことを認めよ」と指摘しました。