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2019年12月3日(火)

中東派兵 閣議決定狙う

国会審議を避け年内にも

 政府は自衛隊の中東派兵について、年内の閣議決定を狙い調整に入りました。イランに圧力を加えるための米国主導の有志連合が来年1月にも本格始動するのを踏まえ、日本も派兵を急ぐ必要があると判断したとみられますが、9日に会期末を迎える臨時国会での追及を避ける狙いは明らかです。

 政府は防衛省設置法の「調査・研究」に基づき、新たに海上自衛隊の護衛艦1隻を派兵。ソマリア沖アデン湾で海賊対処に当たっているP3C哨戒機2機のうち1機も活用する考えです。閣議決定後、哨戒機は速やかに任務に当たるほか、海自艦は年明けにも日本を出発することを想定しています。

 活動海域はオマーン湾、アラビア海北部、イエメン沖バベルマンデブ海峡東側のいずれも公海としていますが、イラン領海に接するホルムズ海峡付近も排除されていません。

 法律上は、防衛相の命令で派遣が可能ですが、閣議決定を踏むことで、与党・公明党が容認できる形式を整える狙いがありそうです。政府は11月、自民、公明両党に対し、年内に党内手続きを終えるよう要請。公明党幹部は2日、「かなりのところまで来ている」と述べ、近く党内の了承手続きに入る考えを示唆しました。


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