2019年11月28日(木)
台風19号 決壊 大半が対象外
緊急対策 高橋議員に国交省示す
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国土交通省は27日、台風19号の大雨により決壊した堤防のうち、国が管理する河川の全て、都道府県が管理する河川の大多数が、昨年の西日本豪雨を受け実施されていた政府の「防災・減災のための3カ年緊急対策」による緊急点検の対象外だったことを明らかにしました。衆院国交委員会で、日本共産党の高橋千鶴子議員に対する国交省の提出資料で判明しました。
同省によると、台風19号で決壊した71河川140カ所のうち、国が管理する7河川12カ所全てが緊急対策の対象外。都道府県が管理する67河川128カ所のうち緊急対策の対象だったのは3河川8カ所です。
さらに同省は、河川氾濫を防ぐ樹木伐採や河道掘削等の緊急対策について、国が管理する12カ所のうち5カ所、都道府県管理の128カ所のうち11カ所が対象だったと初めて明らかにしました。
高橋氏は、千曲川など緊急対策対象外の完成堤防が決壊し、甚大な被害が生じたとして、「原形復旧にとどまらない対策が必要」「緊急対策そのものも十分な期間と財政が必要だ」と要求。赤羽一嘉国交相は「そう言っていただけるのは大変心強い。精いっぱい頑張りたい」と応じました。
高橋氏は、災害対策を現場で担う同省の地方整備局では「決壊箇所が多く、仕事量が増えているのに人手不足になっている」と人員増を要求。赤羽国交相は「100人以上の人員増を必ず実現する思いで要求する」と答弁しました。