2019年11月26日(火)
植民地支配は加害行為
東京 徴用工問題でシンポ
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韓国の徴用工問題の解決に向け活動する市民団体「強制動員問題解決と過去清算のための共同行動」は24日、東京都内でシンポジウムを開きました。支援者をはじめ弁護士や研究者などが一堂に会し、「今こそ過去に誠実に向き合うとき」として、問題の解決に向け、話し合いました。
新潟国際情報大学の吉澤文寿教授は、韓国の大法院が出した日本企業に対する賠償命令について、日本政府が加害企業と被害者との問題を、「無法な韓国政府」として責任をすり替えていると指摘。「植民地支配は加害行為であり、そこに住んでいた人々が被害者になったことを認識すべきだ」と述べました。
川上詩朗弁護士は、問題解決に向け、日韓政府、日韓企業それぞれに役割があると強調。「なかでも事実を認めて謝罪することは日本の政府、企業にしかできない」と語り、日本政府に解決の姿勢を示すよう求めました。
1997年に加害企業の新日本製鉄と韓国側との和解を実現した大口昭彦弁護士は、和解内容が「見舞金」となったことは問題だったとしつつ、「企業が誠意ある対応を見せ、遺族がそれを受け入れたから解決できた」と語りました。
名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身(ていしん)隊訴訟を支援する会の高橋信共同代表は、2007年7月20日から毎週金曜に東京の三菱本社前で抗議行動を行っていること、そのなかで会社側とのパイプができたことなどを紹介しました。
集会には立憲民主党の近藤昭一、日本共産党の本村伸子の両衆院議員からメッセージが寄せられました。