2019年11月8日(金)
謝罪とリスト撤回を
病院再編問題 倉林氏が要求
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日本共産党の倉林明子議員は7日の参院厚生労働委員会で、厚労省が再編統合を視野に入れた再検証を求めて全国424の公立病院などの実名リストを公表した問題について、名指しされた病院では診療体制の崩壊につながりかねない実害が生じていると指摘し、謝罪とリストの撤回を求めました。
リストに記載された病院は将来性がないと思われ、研修医希望者の激減や看護師の内定辞退、他病院からの引き抜きなどが起きています。
倉林氏は、台風19号で被災しながらすぐに外来を再開するなど地域住民の安心と健康を守る砦(とりで)となっている宮城県の丸森病院もリストにあげられていることを紹介。リスト記載の理由は診療実績が低いことだが、その最大要因は医師・看護師確保が困難であることだと指摘し、リスト公表自体が過疎地の公立病院の存続を脅かして被災地にまで冷や水を浴びせていると批判しました。
加藤勝信厚労相は地方の反発は「真摯(しんし)に受け止める」と述べつつ、「(リストを)参考として議論していただきたい」と答弁。
倉林氏は「国と地方の信頼関係を回復するためにも名指ししたリストの公表はやめるべきだ」と白紙撤回を要求。「被災地、過疎地の住民の医療を守るのは国の大きな責務だ」と主張しました。