2019年11月8日(金)

稲わら撤去「負担なし」

参院農水委　紙氏に江藤農水相答弁

（写真）質問する紙智子議員＝７日、参院農水委

　江藤拓農林水産相は７日の参院農林水産委員会で、台風１９号で浸水・流出した稲わらについて「農家の負担なく撤去することが一番大事だ」と述べました。日本共産党への紙智子議員への答弁。農水省はすでに、「持続的生産強化対策事業」の支援対象に稲わら等の処理費用を含めるとしてきましたが、大臣が改めて農家負担ゼロを明言しました。

　江藤農水相は、飼料用の稲わらが流出した畜産農家に対し、稲わらの調達先を農水省が仲介したり、ホームページで紹介したりするとも述べました。

　紙氏は、政府が近日中に発表するとしている支援パッケージに、コメ農家向けの営農再開支援金を盛り込むよう要請。果樹の植え替えに伴う費用や未収益期間に対する支援、軽トラック購入費の補助を求めました。

　紙氏は、豚コレラについても取り上げ、「ワクチン接種が遅れた背景に政府の輸出拡大の思惑があるという報道がある。養豚農家を守るより輸出を優先させたと言われても仕方がないのではないか」と追及。江藤農水相は「(対応が)遅れたことに対する批判は受け止める」と述べました。

　紙氏は、野生動物の侵入防止策を講じるための畜舎整備費用など、「殺処分を受けた農家の営農再開へ、何が障壁になっているかをつかみ、廃業する前に支援を」と要請。江藤農水相は「どこまで踏み込めるか検討したい」と答えました。