2019年10月31日(木)
地域の実情は無視か
病院再編統合 岡山の意見交換会
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厚生労働省は30日、424の公立・公的病院を名指しして再編統合の議論を求めた問題で、中国・四国地方を対象とした意見交換会を岡山市内で開きました。自治体・病院関係者ら約400人が参加しました。
厚労省が、各病院の診療実績などを基準に機械的に病院リストを作成したことに、鳥取県の公的病院関係者は「勝手な物差しで実情を無視している。そのうえ突然病院名を発表し、来年9月までに結論を出せというのは、承服できない」と批判。「地方から医師を取り上げ、今度は病床を取り上げる。地方創生と言いながら、地方切り捨てだ。いったん白紙に戻すべきだ」と迫りました。
徳島県の公的病院関係者は、リストに病院名があがったことで患者や職員に深刻な「風評被害」が広まっていると指摘。患者が1%減るだけでも病院経営が赤字に陥る危険があるとし「(厚労省に)補償をお願いしたいくらいだ」と訴えました。
意見交換会が自治体や病院関係者を対象としていることにも「住民不在の議論になっているのではないか」との意見や、すでに廃止された医療機関がリストに入っていたことなどからデータの信用性への疑いも複数の参加者から出されました。
厚労省は今後、要望に応じて県ごとの意見交換会を順次開催していく予定です。