2019年10月26日(土)
菅原経産相 辞任
公選法違反 事実上認める
穀田氏「首相は無責任」
菅原一秀経済産業相は25日朝、安倍晋三首相に辞表を提出し、辞任しました。公設秘書が地元選挙区で有権者に香典などを配ったとして公職選挙法違反が指摘されていました。同氏は辞任後、国会内で記者会見し、「私の問題で国会が停滞し、法案審議ができないのは本意ではない」と述べるとともに、「秘書が香典を渡した」ことを認めました。
後任に梶山氏
日本共産党と、立憲民主党や国民民主党などの共同会派は、辞任を受けて野党国対委員長連絡会(野国連)を開催。菅原氏が公選法違反を事実上、認めたもので「議員辞職に相当する」として、同氏に説明責任を果たすよう要求することで一致。自民党の森山裕国対委員長に対し、衆院経済産業委員会理事会に菅原氏が出席して事実関係を説明するよう申し入れました。
同日午後の衆院経産委員会の理事会で、与党側は「大臣は大変な決断をした。(委員会に)本人を呼ぶのは難しい」などと難色を示し、幕引きを図りました。
共産党の穀田恵二国対委員長は会見で「菅原氏は昨夜の時点では、『明日の衆院経産委員会で説明する』と言っていた。説明責任を果たすべきだ」と指摘。「辞任すればよいという問題ではない。疑惑の解明が必要であり、事実であれば議員辞職に相当する」と強調しました。
安倍首相の任命責任についても、「首相は『任命責任は私にある』と言うが、事実の究明をせず、疑惑のある人物を任命した責任を明らかにしようとしない。まったく無責任だ」と批判しました。
菅原氏の辞任を受け、同日予定されていた衆院の各委員会は流会しました。安倍首相は、菅原氏の後任に自民党の梶山弘志元地方創生相をあてました。