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2019年10月20日(日)

米、武器349億円分未納

会計検査院 6年以上放置指摘

図表:FMSの未納・未清算状況

 米政府の武器輸出制度である「有償軍事援助」(FMS)に基づく武器購入で、米側に支払いを済ませているのに武器が未納となっているケースが2017年度末で約349億円に達することが、会計検査院が18日に公表した報告書で明らかになりました。

 FMSに基づいて武器を購入する場合、原則前払いで、武器を受け取り、余剰金の精算を受けて完了となる仕組みです。会計検査院によれば、日本政府は17年度末時点で米国に1兆2333億円を前払いし、うち8510億円が未精算です。

 そのうち、納入されたものの、精算が完了していないものが1068億円、さらに、出荷予定時期がすぎても武器自体が未納になっているものが349億円に達しています。未納はこれまでも問題になっていましたが、13~16年度は167億~242億円で推移していました。

 具体的事例として、海上自衛隊がFMSに基づいて米側に誘導弾の修理を依頼したところ、6年たっても完了していないケースもあると指摘。会計検査院は「部隊の運用に支障を来すおそれがある」と警告しています。

 日本側に返金されるはずの余剰金の未精算も目立っており、うち約34億5000万円は10年以上放置されています。

 FMSに基づく武器調達は安倍政権の下で急増。13年度の約1117億円から、F35Aステルス戦闘機やオスプレイなどの購入で17年度は約3882億円と3倍以上に膨れ上がりました。安倍政権が米国いいなりで武器爆買いを進める中、1兆円規模の税金を米国が握り、ずさんな取り扱いがなされています。


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