2019年10月19日(土)
安心して生活できる支援を
福島 志位委員長が避難所・自治体訪問
日本共産党台風19号災害対策本部長の志位和夫委員長は18日、甚大な被害を受けた福島県郡山市の避難所と須賀川市の浸水被害が大きかった地域を訪問し、避難者らから深刻な実態や切実な要望を聞き、「みなさんが安心して生活できる支援を強めるとともに、暮らしと生業(なりわい)が再建できるように全力をつくします」とこたえました。また、福島県庁と、郡山、須賀川の両市役所を訪れ、義援金を手渡し、副知事・市長らと懇談、国への要望を聞きました。町田和史福島県委員長、岩渕友参院議員、神山悦子県議らが同行しました。
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郡山市で避難所となっている小学校体育館では、間仕切りがなく布団が敷かれている中、志位氏は被災者に「心からお見舞い申し上げます」と語りかけ、住宅被害の状況や、今後の要望を聞きました。自宅が床上1・5メートルまで浸水したという男性は「何日も水が引かず、タンスは水浸しで、仏壇も食器棚もメチャクチャになった」と語り、女性は「温かい食事はボランティアが出してくれたトン汁か、カップラーメンくらい」と話しました。
志位氏は、災害救助法にもとづく内閣府の「通知」で温かい食事の提供が定められていることを紹介し、政府に提供を求めていきたいと応じました。
別の男性は、配電盤まで浸水したと語りながら「避難している人は、次にどうすればいいか、わからない状態にあります」と訴え。小中学生3人を抱えて、家族5人で避難している男性は、「体育館の生活では仕事に行けない。安心して暮らせる環境に移りたい」と語りました。
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須賀川市では、住宅の2階部分まで浸水被害が発生した館取地域を訪れました。同地域で電器店を営む男性は、腰まで水がつかり、大きな被害を受けました。「新しい電気製品を仕入れた。復興の役に立ちたい。政府は苦しんでいる業者を助けるために税金を使ってもらいたい」と語りました。
住宅街では、各住宅の前に災害ゴミが積み上げられ、作業していた住民から「住宅の中2階、3・5メートルほどまで水が上がった」と語られ、志位氏は「住宅の被害認定を被災者の立場にたって弾力的に行うとともに、被災者生活再建支援法の拡充にむけて全力をつくしたい」と語りました。
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福島県庁・郡山・須賀川市に義援金を手渡し要望聞く
志位委員長
福島県庁では、鈴木正晃副知事が応対し懇談しました。志位氏は、「与野党の枠組みを超えて対応する必要があると考えています。要望は国に伝えていきたい」と語りました。
鈴木氏は、「被害はかなり広い範囲にわたり、全容はまだわからない。被災者の生活再建支援に向けた人的・財政的支援をお願いしたい。東日本大震災からの復興の途中で、引き続く支援を」と話しました。
志位氏は、県内の避難所が60カ所に設置され、避難者が1700人にのぼっているとして、「二次被害を防ぐことが喫緊の課題だと考えています」と話し、避難所での温かい食事や布団の提供などの実態を聞きました。
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鈴木氏は「避難者は減っているが、週末からの雨が心配だ。避難者のために公営住宅の開放もしていきたい」と発言。志位氏は「安心して生活できる場を確保するため、政府とも連絡を取り、ここでもプッシュ型の支援を求めていきたい」と応じました。
郡山市役所で、志位氏は災害対策本部会議に出席し、お見舞いと激励あいさつをしました。その後、品川萬里市長と懇談しました。品川氏は、東日本大震災での教訓を生かして、対応にあたっていると語り、「同じ避難でも、オーダーメードの措置はない。一つひとつの要望にどう応えていくか。現状にそって、できるだけ早く行政として対応していきたい」と話しました。
須賀川市役所では、橋本克也市長と懇談しました。橋本市長は「泥が堆積し、これまでなかったような被害が起きている」と指摘。激甚災害を一刻も早く指定してほしいと語り、「指定されれば動きが早くなるのではないか」と話しました。また、農業・商工業の担い手が高齢者で、災害で事業継続が厳しくなっていると述べ、「光が見えるような対応をいち早く示してもらえば、前に進めるのではないか」と話しました。
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志位氏は、激甚災害の速やかな指定を求めるとともに、自治体が予算の心配なく必要な手当てを大胆にとることができるように政府がしっかり促すよう求めていきたいとのべました。また大震災の経験を生かし中小企業の被害に対して、グループ補助などの具体的支援策を求めていきたいと表明しました。