2019年10月18日(金)
台風19号被害 商品全滅 途方に暮れる
不安ばかり 眠れない
茨城・大子町
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台風19号で久慈川などが氾濫した茨城県大子(だいご)町では床上浸水392棟、床下浸水66棟の被害が生じています。町民の生活を支える役場や病院も浸水し、災害ごみの集積場には次々と家財道具が運び込まれています。
日本共産党の佐藤正弘町議は17日、多くの住宅や商店が浸水した町の中心部で被災状況を調査し、住民の要望に耳を傾けました。
役場前で花屋を営む女性(73)は、店舗を兼ねた自宅が1・5メートルの高さまで浸水しました。「商品の花が全滅し、100万円以上する花用の冷蔵庫5台、自家用車1台と営業用車3台も壊れてしまいました。どうしようかと途方に暮れています。行政の支援がなければ再建は難しい」と涙ながらに訴えました。
作業着姿で自宅の片付けに追われていた男性(56)は「冷蔵庫、洗濯機、流し台、家具など家の中にあったものは全て処分せざるを得なくなりました。床板を張り替えるだけでもいくらかかるだろうか…。不安ばかりで夜も眠れない」と疲れた様子で語りました。
大子町の椎名信一総務課長は「2カ所の浄水場が被災し、17日現在も約2300戸で断水が続いています。浸水した病院では外来診療ができなくなり、保健センターに臨時診療所を開設している」と説明します。
町外への通勤・通学の足となっているJR水郡線の鉄橋も崩落し、常陸大宮(同県常陸大宮市)―郡山(福島県郡山市)間で長期の運休が続く見通しです。(丹田智之)