2019年10月9日(水)
きょうの潮流
何に困っていて、何を求めているのか。そこに住んでいる人たちの切なる声に耳を傾けることが大切―。被災地に根を張り奮闘する共産党の地方議員が話していたことがあります▼山と海に囲まれた広島・坂町。ここは昨年7月の豪雨によって大きな被害に遭いました。そこで全戸を訪ねながら話を聞いて回ったのが、今年の統一地方選挙で初当選を果たした尾崎光町議です▼さっそく議会で訴えました。家屋に流れ込んだ土砂やがれきの除去は公費で負担せよ。それを受け、町も準備をすすめて実現。「共産党は被災者の声をよく聞いてくれるから頼りになる」と住民から感謝されています▼千葉県を中心に甚大な被害をもたらした台風15号の上陸から1カ月がたちます。いまもブルーシートで覆われた家々のなかで疲弊し、不安な日々を過ごす多くの被災者。停電をはじめ被害は広い範囲におよび、生々しい爪痕が各地に残っています▼みずから被災地を回って要望を聞いた志位委員長は国会で政府に「住み続けられる街への復興支援」を求めました。自己負担が重くのしかかり、過疎や離農、廃業が進むのではないか。これは全国で災害にあった人びとや地域の共通の声だと、これまでの枠にとらわれない公的支援の強化を迫りました▼相次ぐ災害被害。いままた猛烈な台風が列島に接近しています。「安心して住み続けられるまちをつくることが、なによりも大事」と尾崎町議。そのために被災者に寄り添い、希望を示すのが政治の役割です。