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2019年10月5日(土)

病院再編で「協議の場」

地方側が批判「不信感強い」

 厚生労働省が病床削減の“目標達成”ありきで、統合再編の議論が必要とした公立・公的病院の実名を公表した問題で、厚労・総務両省は4日、全国知事会など地方3団体との「協議の場」を東京都内で開きました。地方側からは「あまりに唐突で不適切だ」「国への強い不信感が出ている」「慎重に議論すべきだ」との批判や意見が相次ぎました。

 会合には、国側から厚労・総務両省の副大臣ら、地方側から全国知事会と全国市長会、全国町村会の役員らが出席。国が各病院の診療実績や近接病院との距離を基準として、統合再編の議論を求める424病院を示したことに対し、地方側は「一律の基準ではなく地域ごとに丁寧な議論が必要だ」と求めました。「患者や医療関係者から不安が出ている。(最寄りの)公立病院がなくなれば、通院時間が長くなったり、緊急患者が行くところがなくなる」との懸念も訴えました。

 これに対して国側は、不安を招いたのは「反省したい」と述べたものの、「一律の基準そのものを見直す考えはない」と居直り、今月中から地方で説明会を順次開くと述べました。

 国側には強制力がないため、「424病院の統廃合の結論が決まっているわけではない」とも弁解しましたが、すでに「夜間救急受け入れの中止」や「一部病床の減少」などの対応例も示しており、公的医療体制の縮小を促していく構えです。


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