2019年9月30日(月)
復旧支援「また来ます」 千葉・鋸南町
共産党開設ボランティア奮闘
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台風15号の上陸から3週間となるのを前に、民青千葉県委員会の学生や、東京都立川・昭島両市などの青年らが29日、災害復旧支援のボランティアで千葉県南部の鋸南町に駆け付けました。
日本共産党が開設した「房総半島被災者救援ボランティアセンター」を通じて26人が同町入り。被災者宅を訪ね、家屋内外の災害ゴミの運び出し、撤去の作業に追われました。
男性(36)=立川市=らは、台風で離れ家の屋根が壊れ、雨漏りした被災者宅で水浸しの畳や、ふすまを運び出しました。雨水がしみ込み重量が増した畳をもち上げるだけで「心臓がばくばくするほどでした。壁など一面カビだらけで臭いもすごかった」。
東日本大震災後の定期的な現地訪問支援に取り組んできた「立川・昭島青年被災地ボランティア」のメンバーを中心に9人で参加した男性。「近いうちにまた来たい」と語りました。
離れ家の片付けの支援を受けた女性(69)は、「うちは工務店で、お客さんの家の修理を優先するうち、めちゃくちゃになってしまいました。本当に感謝しています」と話していました。
千葉の台風救援ボランティア
自力再建難 まざまざ
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「ブルーシートがかかっていない家も、中に入ってみればカビだらけで、外からは見えない被害が出て、本当は住めない状況になっています」。鋸南町でボランティアの受け入れを担っている塚田一未さんは、災害救援ボランティアで同町入りした青年らに状況を説明しました。
首都圏でも高齢化と過疎化がいっそう進む房総半島の南部で、家を建て替えることのできない高齢者の古い家屋が最も多く破損したと話す塚田さん。ブルーシートの応急処置も自力ではできないとあきらめていたり、強風で再びシートが飛んだりした高齢の被災者のことにもふれ、住まいの再建のためには行政の支援が不可欠な実態を訴えました。
前日から2日間、ボランティアに参加した民青千葉県委員会の女子学生(18)は「ニュースでは分からない被災の現場を見られたのはよかった」と感想を語りました。
「片付けを手伝った工務店さんは、自分の家よりも他の家を優先して直すなんて」。県内の大学3年の女性(21)は「大変な思いをしているのに、他の被災者を思いやれる意識が自分と違うと感じた。できることをやっていきたいと思う」と話していました。(岡素晴)