2019年9月21日(土)
きょうの潮流
総人口の4人に1人が65歳以上となった高齢化社会・日本。健康で長生きするため「1日、一から万の教え」があると、大先輩から聞きました▼一は一日一善。開いたドアを閉めるのも一善です。十は1日10人と会話する。百は1日100字書いてみる。千は1日1000字声を出してみる。万は1日1万歩歩くことです▼「いちばん難しいのが1日10人も会話することだね。一日中家にこもって誰とも話さない日があるから」と大先輩。そんな、ひとりぽっちの高齢者をなくそうと始まったのが“高齢期運動”です▼高齢者だけの運動ではありません。だれもがいつかは迎える高齢期を安心して暮らせる年金制度など豊かな公助を求めて、高齢者が現役・若い世代と連帯して取り組む社会運動です。しかも、現役と悩みも要求も一致する、働く高齢者が就業者総数の1割を超えました▼貧弱な年金制度を棚に上げ、人生100年時代に不足する2000万円を自助で工面しろというのが政府・与党です。懸命に働き日本経済を支えた高齢者にたいし後世代に「依存」しないで自立を高めることを求める「全世代型社会保障」を押し付け、公的年金の受給開始年齢引き上げとセットで定年を延長させて働かせようとしています▼政府の思惑を打ち破るため各地の高齢期運動を学び交流するのが日本高齢者大会(25・26日、福島)です。掲げる「みんなで築こう 長寿をともに喜びあえる社会」は、全世代が連帯する秋からのたたかいの合言葉でもあります。