2019年9月19日(木)
台風15号災害に関する緊急申し入れ
日本共産党台風15号災害対策本部
日本共産党台風15号災害対策本部が18日、武田良太防災担当大臣に手渡した「台風15号災害に関する緊急申し入れ」と題する文書(全文)は次の通りです。
首都圏を直撃した台風15号による被害は、住宅の損壊や浸水被害、土砂災害に加え、大規模停電により、断水、農林漁業、製造業、観光など甚大な被害が、8都県で発生しており、東京電力は、全面復旧には今月末まで要するとしている。
こうした長期にわたる異常な事態のもとで、すでに熱中症の疑いなどにより3名が犠牲となっている。社会・経済生活の機能が長期にわたり失われ、さらなる被害の拡大が危惧されている。
これらに対する万全の対策をとり、一刻も早く住民の生活と生業(なりわい)を回復するために、以下の事項の実現を緊急に申し入れる。
(1)長期停電という異常事態の早期解消とともに二次被害防止に万全を期すこと
人材と資材を集中し停電の早期全面復旧を図るよう、電力会社に責任を果たさせること。
災害情報を正確にきめ細かく住民に伝える手立てをとること。
医療機関や介護など社会福祉施設、通信施設などに対する電源車の配置や自家発電機等に必要な燃料を確保すること。
給配水施設の電源復旧を急ぐとともに、高齢者等に対する配水、生活用水の確保に万全を期すこと。
ブルーシートを張るために必要な人材を集中すること。
学校など教育施設の早期再開のために必要な措置を講ずること。
(2)災害救助法の全面的な活用をはかること
避難所だけでなく在宅などでの避難生活を余儀なくされている被災者についても、安心して避難できる生活環境を政府の責任で確保すること。
停電が長期化するなかで、洗濯・風呂の確保をきめ細かくおこなうこと。
災害救助法にもとづき、温かくバランスのとれた食事や飲料水の提供を早急に実現すること。救助法の適用決定以前の食事等に対する財政支援を遡(さかのぼ)って確実におこなうこと。
当面必要な住まいを早急に確保・提供するとともに、被災住宅の応急修理やガレキ等の処理を具体化すること。
(3)産業被害、住宅被害に対する支援に万全を期すこと
農業・漁業・林業・畜産や中小企業などの事業と生業の再建のために、直接支援を含めた必要な支援をおこなうこと。
被災住宅の被害認定については住宅としての機能喪失を重視するとともに、半壊や一部損壊に対する支援をおこなうこと。