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2019年9月17日(火)

陸自ミサイル基地配備

宮古島弾薬庫、10月着工へ

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(写真)陸上自衛隊の「富士総合火力演習」(静岡県御殿場市など)で、公開された12式地対艦ミサイルの発射装置=8月25日

 沖縄県宮古島市への陸上自衛隊ミサイル基地配備に関する弾薬庫建設で、防衛省が10月着工を目指し手続きを進めていることが16日までに分かりました。

 弾薬庫は島東部の保良(ぼら)鉱山地区に建設する計画で、防衛省は8月に沖縄県赤土等流出防止条例に基づき、工事の内容や流出防止策などを県に通知しました。弾薬庫施設の面積は約19ヘクタールで、完成まで1年以上かかる見通しです。

 防衛省は3月、弾薬庫に先行し、同市の上野野原(うえののばる)にミサイル基地となる宮古島駐屯地を開設。4月に、同基地内に小銃弾などを置くとしていた住民への説明とは異なり、中距離多目的誘導弾や迫撃砲弾が保管されていたことが発覚しました。

 防衛省は、これらの弾薬を一時的に島外に搬出し、保良地区に建設予定の弾薬庫が完成次第、搬入する方針を表明していました。

民家まで200メートル危険

「ウソと住民だましの配備」

 防衛省は、中国の軍事的台頭を念頭に南西諸島への自衛隊増強を狙い、洋上の段階で離島侵攻を阻止するために、地対艦ミサイル部隊の配備計画を進めています。

 宮古島(沖縄県宮古島市)には艦船を攻撃できる12式地対艦ミサイル部隊と、航空機や巡航ミサイルを迎撃する地対空ミサイル部隊を2020年3月末までに配備する計画です。両部隊は、鹿児島県の奄美大島にすでに常駐しており、石垣島(沖縄県石垣市)にも配備を狙っています。

 防衛省は20年度軍事費の概算要求で、南西諸島の自衛隊配備関連経費に237億円を計上。うち、宮古島は保良鉱山地区の整備費など約28億円をつけています。

 配備されるミサイル部隊は、有事には、島内を移動しながら対艦、対空ミサイルを発射します。敵の巡航ミサイルが飛来、着弾する事態が想定され、島が軍事攻撃の標的となり、逃げ場のない多くの住民が危険にさらされることになります。

 こうした住民の不安や懸念が噴出しているにもかかわらず、ミサイル基地配備は住民合意なく進められています。

 宮古島では、地元集落が配備「反対」の決議をあげたのをはじめ、多くの市民が反対しているにもかかわらず、ミサイル基地建設工事を強行しました。

 当初は同基地でヘリは飛ばないとされてきましたが、「緊急の場合」に基地内のグラウンドをヘリ発着場として使用することが判明しました。また、同基地の燃料施設などの地下には空洞や軟弱地盤が確認され、専門家が空洞による陥没事故の危険性を指摘。燃料施設などが壊れた場合、水源となる地下水が汚染される危険もあることから詳細な調査を要求していましたが、防衛省は、地盤強化の工事をしていないことを明らかにしています。

 弾薬庫をめぐっても、防衛省は、住民説明会や自治体、議会などに対し、同基地内に「保管庫」を建設し「警備に必要な小銃弾や発煙筒を保管する」と説明してきましたが、中距離多目的誘導弾(ミサイル)や迫撃砲弾を持ち込んでいました。

 「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」の上里清美さんは、「ずっと、うそをつかれ、住民だましの配備ということがはっきりした。防衛省はもう信頼できなくなっている」と憤ります。

 保良鉱山地区の弾薬庫予定地から一番近い民家までは200メートルで、半径500メートル以内に集落があります。予定地に隣接する地域は反対決議を採択するなど、ほとんどの住民が建設反対の声をあげています。

 上里さんは、「住民の不安や疑問にまともに答えず、住民の信頼も得られない工事はやめるべきです」と話します。


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