2019年9月17日(火)
先生増やして教育守れ
東京で集会 変形時間制に反対
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「子どもと教職員にゆとりと笑顔を! やっぱり『せんせい ふやそう』」と題した集会が16日、東京都内で開かれ、教職員や父母らが「子どもの教育を守るため教職員を増やして」と訴えました。「せんせい ふやそうキャンペーン」実行委員会の主催。
政府は、教員の長時間労働解消の名で臨時国会に「1年単位の変形労働時間制」を適用できる法案を出す予定です。あいさつした吉田智明教組共闘連絡会代表幹事は、福井の中学教員の過労自殺訴訟判決にふれ、「二度と悲劇を出さないため教職員の抜本的増員こそ必要」と訴えました。
変形時間制は、所定時間が1日8時間・週40時間を超えても、平均で超えなければ容認する制度です。加藤健次弁護士は「教員に繁忙期も閑散期もない。導入の前提がなく、長時間労働を助長する」と指摘。労働科学研究所の佐々木司上席主任研究員も「感情労働や前残業を増やし、睡眠に影響を及ぼす。脳・心臓疾患リスクが高くなる」と述べました。
変形時間制を導入している国立大学付属校について、全国大学高専教職員組合の黒川陽司付属学校部長は「時間内に終わる仕事ではない」「夏休みに休めといっても部活があり合わない」などの実態を紹介。全日本教職員組合(全教)の波岡知朗教育財政部長は、教員定数を定める標準法は1日4コマ授業が制定根拠であり、「義務・高校標準法を改正し教職員を増やすことが必要」と述べました。
全教の小畑雅子委員長は、変形時間制の導入反対の署名運動や国民と共同したたたかいを呼びかけました。
集会後、参加者は都内をパレードしました。