しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2019年9月2日(月)

きょうの潮流

 10月1日からの消費税10%への増税まで1カ月を切りました。生活苦が広がる中、追い打ちをかけるような消費税増税に対する国民の不安が高まっています▼政府によれば、税率8%から2%引き上げに伴う税収は年約5・6兆円。「高齢化社会における社会保障の財源」と説明しますが、消費税導入から30年間、同じ説明を繰り返しています。その間、社会保障分野の切り捨てが続いてきたことを、国民は身をもって体験しています▼一方、右肩上がりが続いているのが軍事費です。来年度の概算要求は5・3兆円以上。安倍政権の下、8年連続で前年度を上回り、民主党政権の最後の軍事費と比較すれば、6千億円以上の増額です▼なぜ、こんなに上がるのか。米国製の高額兵器を大量購入し、とても単年度では支払いきれないため、分割払いにして「ツケ払い」にするためです。過去の兵器購入に伴う借金返済が軍事費の総額を押し上げ、新たな兵器も購入し、さらに借金がかさむ悪循環です▼やがて「軍事費6兆円台」も現実味を帯びてきますが、これにとどまらない危険があります。トランプ米政権は欧州の同盟国に、GDP(国内総生産)2%分の軍事費を要求。これを日本にあてはめれば、約11・3兆円になります。偶然か意図的か、今年度の軍事費との差額約6・1兆円は、消費税増税の税収5・6兆円と重なります▼私たちはアメリカや大企業のために税金を払っているのではありません。もっと怒り、監視の目を強めなければ。


pageup