2019年8月19日(月)
核搭載F35配備に反対
全会一致で決議 州上院なども
米バーリントン市議会
【ワシントン=池田晋】米東部バーモント州最大市のバーリントン市議会はこのほど、バーリントン国際空港へ9月から配備が始まるF35Aステルス戦闘機に核兵器搭載能力の付与が見込まれていることから、いかなる核運搬兵器の配備にも強く反対するとした決議案を全会一致で採択しました。
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採択は12日で、15日にワインバーガー市長が署名しました。バーモント州議会上院、バーリントン市に隣接するウィヌースキー、サウスバーリントンの両市も同様の決議をすでにあげています。
同州の空軍州兵は、今年春で退役したF16戦闘機に代わって、来年夏までに18機のF35を配備する計画。空軍は配備されるF35について、核任務は担っておらず、核搭載能力もまだ保有していないと説明しています。
ただ、トランプ政権は昨年公表した「核態勢の見直し(NPR)」で、老朽化した核・非核両用戦術航空機を、核搭載可能なF35に更新していく方針を明記しています。
決議は、こうしたNPRの記述や、州兵に配備されるF35が最終的に核搭載可能な「ブロック4」の仕様となる可能性に空軍担当者が言及していることをあげ、核配備に「強い反対」を表明。この決議によって、「F35A戦闘機の核搭載能力が除外されることを望む」とも述べています。
地元メディアの報道によると、市議会の討論では住民から、F35の配備で悪化する騒音被害に加えて、核戦争になれば市が標的になるといった懸念が出されました。