2019年8月12日(月)
トラック・バス・タクシー職場
労働法令違反 83%
4年連続増 厚労省発表
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トラック、バス、タクシーなど自動車運転者が働く事業場に対して、全国の労働局や労働基準監督署が2018年に監督指導した結果、6531カ所のうち5424カ所(83・1%)が労働基準関係法令に違反していたと、厚労省が11日までに発表しました。4006カ所(61・3%)は自動車運転者の労働時間の改善基準告示に違反していました。法令違反、告示違反ともに4年連続増加しました。
重大・悪質な法令違反で送検したのは59件。16年68件、17年61件から減少しています。
主な法令違反事項は、労働時間が3627件(55・5%)、割増賃金支払い1379件(21・1%)、休日290件(4・4%)という順でした。
改善基準告示は、運転者の1日あたりの最大拘束時間を16時間(ただし原則13時間)、休息期間を原則継続8時間以上などと示したものです。
主な告示違反事項は、1日の最大拘束時間3028件(46・4%)、1カ月などの総拘束時間2534件(38・8%)、休息期間2116件(32・4%)と続きました。
監督指導・送検事例では▽トラック死亡事故を起こした職場で1カ月120時間の違法残業▽バス運転者が過労死した職場で20人超が最長150時間の違法残業▽タクシー会社で累進歩合給が低い運転者は最低賃金未満になっていた―などが紹介されています。