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2019年7月11日(木)

深まる野党共闘 進む結束

「比例は共産党」の訴え相次ぐ

 参院選での市民と野党の共闘が日に日に深化しています。野党統一候補でたたかっている1人区を中心に野党合同街頭演説が開かれたり、日本共産党の演説会にも他の野党幹部が並び立ち、「比例は共産党へ」と訴えています。くらしに希望を示す政策の旗が高々と掲げられているのも選挙戦の特徴です。


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(写真)声援にこたえる(左から)ふなやま由美、紙智子両比例候補、安住淳衆院議員、石垣のりこ統一候補、志位和夫委員長、多々良哲「市民連合@みやぎ」事務局長=9日、仙台市青葉区

自公政権の打倒めざし

各地で本気の応援

 全国の1人区で野党統一候補の必勝をめざし、野党合同街宣が取り組まれています。新しい政治への共通の旗印を掲げ、安倍政権を倒すために野党が互いに本気で応援しあい勝利をつかもうと結束しています。

 日本共産党の志位和夫委員長、小池晃書記局長は全国を駆け巡り、野党と市民連合が確認した安保法制=戦争法廃止をはじめ13項目の「共通政策」を共闘の旗印に、「32の1人区すべてで勝って、自民党を打ち負かそう」と呼びかけています。

 共産党幹部が他党公認や無所属の統一候補の応援に入るだけでなく、立憲民主党の枝野幸男代表も10日、小池書記局長とともに福井で日本共産党公認の山田かずお野党統一候補を応援しました。

 さらに統一候補の陣営からは、一本化への共産党候補取り下げへの感謝とともに、「比例は共産党」の声が相次いでいます。

 志位委員長が9日に応援に入った宮城では、安住淳衆院議員も駆けつけ、石垣のりこ統一候補(立民公認)の必勝とともに、「比例区での共産党の躍進を祈願します」と表明しました。群馬の斉藤あつこ統一候補(立民公認)の角田義一選対本部長は「憲法改悪を発議させないために、群馬で勝たなきゃならない。共産党も比例で大いに躍進してもらいたい」と激励。新潟の、うち越さくら統一候補(無所属)はメッセージで「新潟選挙区は、うち越さくら、比例代表は日本共産党の躍進を。心からお誓い申し上げます。市民と野党の共同の力で安倍政治をストップさせましょう」と呼びかけました。

 安倍晋三首相が全国遊説などで執拗(しつよう)に行っている共闘攻撃にも統一候補の陣営は反論。「安倍総理は、野党はバラバラだと言っている。しかし、大企業や金持ちのための政治でなく、トランプ米大統領のごますりのために武器を買うのでなく、第一に国民の暮らしを下支えし応援する政治がしたい。そのための結集だ」(湯原俊二元衆院議員・国民民主党鳥取県連副代表)、「なぜ主義・主張の違う党派、野党が共闘しているのか。その原点は、あの4年前の天下の悪法、憲法違反の安保関連法の強行採決だ。立憲主義と民主主義を取り戻す。がっちり組めば必ず勝利できる」(衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」の広田一議員)と強調しています。

安倍首相の攻撃に反論

違い認め一致点で

 日本共産党、立憲民主党、国民民主党、社民党、衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」の5野党・会派は、市民連合と13項目の共通政策を合意しただけでなく、候補者を一本化した各選挙区で最大限の協力で勝利を目指すことを確認しています。

 これまでに20以上の選挙区で個別に政策協定・政策合意を結び、結束してたたかう体制を確立しています。市民連合の協定をベースに、宮城県では、震災復興推進や家族農業を守るなどの県としての課題を加えた14項目の政策協定を締結。他の各選挙区でも、地域の重要課題でたたかう旗印を鮮明にして、市民と野党の「本気の共闘」を進めています。

 一方、参院選の公示を前後して行われた党首討論でも、野党党首が議論を通じて政策の連携をより強化していく場面が見られました。

 安倍晋三首相が「自衛隊が合憲か違憲かというもっとも大切な点を統一すべき」と野党共闘に難癖をつけると、「共産党も今すぐ自衛隊を廃止しろという主張はまったくされていない。当面はまず安保法制をやめさせることで完全に一致しているので何ら問題ない」(立憲民主党の枝野幸男代表)と反論。安倍首相が執念を燃やす9条改憲に対しても、野党はともに反対し、改憲発議そのものをさせないために全力を尽くすことを確認しています。

 また、安倍政権が景気悪化のもとで強行しようとしている消費税10%増税については、「消費不況という状況の中で消費税を上げれば経済に致命的な打撃を与えかねない」(枝野氏)と中止を主張。税の公平化を図る点でも、「過去最高の利益をあげている企業が法人税を十分に払っていない。法人の所得税、金融所得、こうしたところへしっかりと課税をして、まず払える人から払っていただく」(枝野氏)と踏み込み、大企業・富裕層に応分の負担を求める日本共産党の主張に足並みをそろえつつあります。

 さらに、日本共産党が「減らない年金」にするために主張するマクロ経済スライド廃止の提案についても、枝野氏が「一つのアイデア」「抜本的な国民的な議論をもう一度しなければならない」と発言するなど、野党間の政策連携はより深化・発展しつつあります。

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