2019年7月10日(水)
はやぶさ2 あす着陸
小惑星の地下物質採取めざす
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宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機はやぶさ2は11日、小惑星リュウグウにつくった人工クレーター周辺への着陸・試料採取に挑みます。表面物質の採取に成功した2月の着陸に続いて今回は、4月の衝突実験で周辺に放出された、新鮮な地下物質の採取をめざします。
探査では地下物質が予想外に黒っぽいと判明し、謎を呼んでいます。探査チームは再着陸の科学的・工学的意義を強調。久保田孝教授は「(宇宙風化にさらされていない)内部物質を自分たちで放出させて採るのは世界で初めて。はやぶさ2の正念場。大きなヤマ場を迎えた」と意気込んでいます。
着陸目標はクレーターから約20メートル離れた地点。半径3・5メートルは比較的安全ですが、周囲には巨岩が散在しています。5月末に投下した着陸の目印「ターゲットマーカ」(TM)からは2・6メートルです。
計画では、はやぶさ2は10日午前、高度20キロメートルの観測基点から降下を開始。11日午前9時40分ごろTMの上空30メートルに到達。高度8・5メートルで姿勢を地形に合わせ、TMを視野に入れながら目標地点上空へ水平に移動後、ゆっくり着地。その瞬間、小惑星表面へ弾丸を発射し、舞い上がった岩石破片を容器に収めて数秒で上昇します。着陸は10時すぎの予定。
はやぶさ2は現在、地球から2・5億キロメートル離れており交信に往復27分かかるので、低高度では探査機がTMを頼りに自律的に判断し降下します。初回の着陸時に航法カメラが砂ぼこりで汚れ機能が低下した対策で、TMの追尾開始高度を低くしました。その分、視野が狭くなるため、TMを確実に捕捉できるかが成否を分ける最大のカギとなります。
探査チームは、小惑星の表面と地下の物質を地球に持ち帰って分析することで、太陽系の初期の環境や小惑星の進化の解明に役立てたいとしています。