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2019年6月21日(金)

陸上イージス 標高説明に異なる数値

穀田議員調べ 山口「適地」資料にも誤り

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(写真)今年5月の防衛省資料は「西台」の標高を576メートルとしているが(上)、昨年8月の資料は571メートルと明記(下)

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 陸上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」の配備先をめぐり、防衛省が陸上自衛隊むつみ演習場(山口県萩市)を「適地」として5月に同県に示した説明資料に記載された高台の標高が、同省が昨年、地元へ説明していた数値と5メートルも異なっていたことが20日、明らかになりました。日本共産党の穀田恵二衆院議員の調べによるものです。

 イージス・アショア配備をめぐっては、秋田市の陸自新屋演習場を「適地」とした説明資料でデータの誤りが明らかになっており、防衛省の「配備ありき」のずさんな対応への批判はさらに高まるとみられます。

 防衛省は今年5月の資料で、イージス・アショアのレーダーの電波が地表に当たることはないとする説明に関し、むつみ演習場内からレーダーを照射する方向にある山口県阿武町の「西台」という高台の最高標高を576メートルと記していました。

 一方、同省が2018年8月に示した県と萩市の照会に対する回答資料や住民説明会の資料は、「西台」の最高標高を約571メートルと記載。「これより標高の低い地域にイージス・アショアから発せられる電波が直接照射されることはない」などと説明していました。

 「西台」の標高については、国土地理院の数値では574メートルで、同省の5月の資料と2メートルの違いがあることも判明しています。この点について、同省は資料作成に衛星地図ソフト「グーグル・アース」を用いたためとし、「誤差の範囲で配備の可否に影響はない」と説明しています。

 山口県の村岡嗣政知事は20日、山口市内で記者団に、このままでは不信が高まるとして「丁寧な説明を心がけてほしい」と語りました。


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