2019年6月20日(木)
新潟・山形地震
土砂災害恐れ 雨警戒
山形県沖を震源とし、新潟県村上市で最大震度6強を観測した18日夜の地震から一夜明けた19日。村上市と山形県鶴岡市の被災現場に、地元の日本共産党市議や、本紙記者が入りました。
党市議が被害状況調査
新潟・村上
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新潟県村上市で最大震度6強を観測した18日夜の地震は、日本海沿いの国道345号の瀬波(せなみ)~勝木(がつぎ)間が弘法トンネル付近の落石のため板貝地域内で通行止めが続いているなど被害が出ています。
日本共産党の稲葉久美子・村上市議は翌19日朝、同市役所へ直行。人的・建物被害などを把握しました。
府屋地域の2カ所では、瓦が落ち、ブロック塀が倒壊。山北(さんぽく)地域では総合体育館下ののり面の崩れや天井の落下がありました。また18日午後11時すぎ、市内の70歳男性が避難する際に足に軽傷を負いました。
道路状況は、県道山北関川線が19日午後3時20分に通行止めを解除。一方で午後4時現在、市道出戸碁石線、岩崎2号線、府屋2号線、府屋10号線は通行止めを継続しています。
JR羽越本線は19日午後4時現在、村上―鶴岡間の運転を見合わせています。
稲葉市議は、日本海沿いに位置する同市瀬波地区の住民から、地震発生直後の状況を聞き取りました。「村上市の高根地区など山間部の地域は雨量が多い」と述べ、今後は大雨が降れば二次災害の危険性もあると語ります。
村上市によると19日午後3時現在、3カ所の避難所に20人が避難。大雨による土砂災害の恐れがあるため、子どもや高齢者、介助が必要な人への避難を呼びかけています。
20日朝には藤野やすふみ衆院議員が村上市に入り、市議団とともに山北支所訪問や被災地の視察、避難所の見舞いなどを行います。(山本健二、新潟県・五十嵐健彦)
地面陥没、家具が散乱
山形・鶴岡
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震度6弱を記録した山形県鶴岡市。市の西部の大山地区にある四つの酒造会社の一つ、老舗の「渡會(わたらい)本店」の女性従業員は「朝出勤して大変驚いた」と言います。出荷用の日本酒を入れるクレートが大きく崩れ落ち、酒瓶が散乱していました。壊れた瓶を勝手に片づけると課税対象になるため、税務署員の立ち会いの下に被害を確認したところ「酒税を課税されない本数は約1千本に上りました」と語りました。
鶴岡市のJR駅前にある更地に隣接する事業所の男性従業員は、「これまで平らだった更地が地震によって陥没し、水がたまった」と指差し「水面に砂が隆起した部分が数カ所ある。液状化現象だと思う」と話しました。
家具などが散乱した同市大岩川の民家では、高校生が「階段を降りることができないほど揺れた。人生初めての地震に遭い、怖かった」と語り、祖母は「1964年の新潟地震のときの被害と比べれば今回は軽いが、やはり、おっかなかった」と振り返りました。(山形県・佐藤誠一)