2019年5月25日(土)
返済免除 全災害に
災害援護資金 田村貴昭氏が要求
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日本共産党の田村貴昭議員は24日の衆院災害対策特別委員会で、生活再建が思うように進まず、災害援護資金の返済が困難な被災者の実態を示し、全ての災害で低所得者への返済を免除するよう求めました。
災害援護資金は、低所得世帯が最大350万円を借りられる制度。災害弔慰金法改正案に、阪神・淡路大震災の低所得者らへの返済免除の規定が盛り込まれています。一方、被災者生活再建支援法の施行を境とし、施行後に起きた災害の被災者は所得要件での免除の対象外としています。
田村氏は、2005年の福岡西方沖地震では、福岡市の貸付総額約6・8億円のうち約6割の返済が滞り、11年の東日本大震災では昨年7月までに返済の始まった世帯の約半数が滞納せざるを得ない状況だと強調。地元自治体の「生活再建がうまくいっていない」(福岡市)などの指摘を紹介しました。
田村氏は、「支援法施行後の災害でも返済が困難な被災者が多いことをどう考えるか」と法案提出者の認識を質問。赤羽一嘉議員(公明党)は「実態は十分承知している。時々の状況によって検討が必要だ」と答えました。
田村氏は、阪神・淡路大震災でも免除すべき被災者が残ると指摘。藤原崇議員(自民党)は「改正案では自治体の調査の結果、所在や状況が確認できた事案についても規定に該当すれば免除が可能になる」と述べました。