2019年5月25日(土)
きょうの潮流
「なくそう核兵器、いかそう9条」と書いた横断幕を掲げて全国11の幹線コースを中心に歩き続ける、国民平和大行進。今年は62年目です▼「一歩でも二歩でも、平和のために、歩きましょう」と沿道の住民に呼びかける、通し行進者。自治体要請も重要な役目です。「中川町で町長がヒバクシャ国際署名にサイン」「上砂川町では核兵器禁止条約への署名・参加を日本政府に求める意見書を採択した経緯を町長と懇談した」。北海道―東京(日本海)コースを通し行進する矢部常次さんの日記です▼平和行進は、「核兵器のない世界」実現へ草の根で共同する場。今年の合言葉は「2020年・被爆75年にむかって、核兵器全面禁止・廃絶の声を広島・長崎・世界へ届けよう」です▼来年は核不拡散条約(NPT)再検討会議にあわせて“原水爆禁止世界大会・ニューヨーク版”が提案されています。核兵器に固執する勢力を追い詰め、禁止条約に賛成する諸国政府を後押しする、世界の反核平和勢力による共同行動です▼平和行進に参加する海外の青年活動家も来年を見据えています。写真家で気候変動防止を訴えるフィリピンのAG・サニョさんらは、フォトブック『私たちの歩いた平和行進』を出版▼「“ノーモア・ヒバクシャ”の叫びは戦争の報復ではなく、地球のすべての人が二度と味わわせたくないとの被爆者のスピリット。それに心動かされて、一緒に行動します」。夢にむかって努力することをあきらめない者たちは、必ず勝利すると。