2019年5月11日(土)
値引き 中小企業圧迫
消費税増税 大門議員が指摘
参院本会議
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金融機能早期健全化法改定案が10日、参院本会議で審議入りしました。日本共産党の大門実紀史議員が、金融危機の時に、金融機関救済に使われ、その後、回収された公的資金の一部を、10月の消費税増税対策に活用する法案の問題点をただすとともに、消費税増税を中止すべきだと主張しました。
大門氏は、預金保険機構の剰余金のうち8000億円を、10月からの消費税率引き上げ対策の財源に充てようとしていると指摘。「消費税を増税し、消費を落ち込ませておいて、その落ち込み対策に使うなど、ただのマッチポンプにすぎない」と批判しました。大門氏は「増税そのものをきっぱりやめて、社会保障や教育など国民の切実な要求となっている喫緊の課題に使うべきだ」と強調しました。麻生太郎財務相は「恒久的な財源が必要だ」と強弁しました。
大門氏は、消費税増税は、物価を上昇させ、国民の実質可処分所得を減少させ、実質賃金の上昇や社会保険料の負担軽減がなければ、消費を押し下げ、景気を悪化させると指摘しました。大門氏は、政府の「消費税率の引上げに伴う価格設定について」という「ガイドライン」で、消費税増税前に価格を引き上げることも、増税後の引き下げも自由にできるとし、増税後の「値引きセール」を奨励していることについて「大手には有利であっても、中小業者、特に地方の中小店などを苦境に追い込む」と批判しました。