2019年4月26日(金)
企業の研究を肩代わり
畑野氏 「大学改革」の見直しを
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日本共産党の畑野君枝衆院議員は11日の衆院科学技術・イノベーション推進特別委員会で、官邸主導で科学技術の研究・開発を推進する「統合イノベーション戦略」による「大学改革」は、時間と資金が必要な基礎研究をせずに、大学の研究成果を活用しようという経団連の要望に基づくもので、「企業の基礎研究を大学に肩代わりさせるものだ」と批判しました。
畑野氏は、研究力の指標であるTOP10%補正論文数(他の論文から引用される回数の多い論文数)の日本のシェアの減少は、企業論文数の低下が要因だと指摘。平井卓也科学技術政策担当大臣も、「企業は成果の出やすい研究に注力し、基礎研究に力を割けなくなっている」と認めました。
畑野氏は、国立大学の運営費交付金のうち、「大学改革」の進捗(しんちょく)に応じて傾斜配分される評価対象経費を3%から10%に引き上げたことを批判。畑野氏は、玉上晃文科省大臣官房審議官が、新たな評価指標の「若手教員比率」に任期付き教員が含まれると答弁したことに、「不安定な研究環境を拡大して、基礎研究をがんばれるわけがない。基礎研究の場を大学から奪うような大学改革は見直すべきだ」と主張しました。