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2019年4月24日(水)

消費税10% 「バラ色」に

自民、地元説明用に文書 全議員に

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(写真)消費税増税をバラ色に描く自民党の解説文書

 自民党の政務調査会が23日、党所属の全議員あてに「消費税でくらしが変わります 万全の対策で景気をささえます」との文書をメールで送りました。同党ホームページにもアップされています。議員あてメールには「大型連休中に地元などでのご説明にご活用ください」としています。10%への増税を強行する党としての姿勢を改めて明確にしたもので重大です。

 自民党の萩生田光一幹事長代行が「増税見送り」に言及(18日)しましたが、政権幹部や党幹部からこれを打ち消す発言が相次ぎ、財界からも「信じられない」「しっかり行って」などの厳しい“批判”が噴出。萩生田氏は「10%をお願いする基本姿勢には変わりはない」と釈明に追われました。今回の文書は、増税への動揺を抑え込むことを狙ったものとみられます。

 同文書は「消費税でくらしが変わります」として、教育無償化、保育の受け皿整備、給付型奨学金の支給の拡充、低所得の高齢者に給付金支給などを羅列し、増税を「バラ色」に描いています。低所得者には恩恵のない住宅や自動車の取得への「支援」措置を掲げ、社会保障政策ではない「国土強靱(きょうじん)化」を宣伝するなど節操を欠いた内容です。

 家計消費や実質賃金の落ち込みのなかで「消費税を上げていいのか」という批判、政府が発表している景気動向指数などでも景気の深刻な落ち込みにある事実はまったく無視。批判に答えることができない中で、論点のすり替えをしているだけです。「くらしが変わる」というなら、増税が経済全体に破滅的影響を与え、暮らしも景気もいっそう深刻な危機にさらされることこそ確実です。


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