2019年4月14日(日)
熊本地震きょう3年
仮設から追い出し深刻
熊本地震は14日で震度7の前震から3年となります。3月末時点で依然1万6519人が仮設住宅などでの生活をしいられています。(関連記事)
地震の犠牲者数は、圧死など地震の直接死は50人ですが、避難生活による病気悪化などの関連死や2次災害による死亡を合わせた犠牲者数は、この1年で6人増え273人となりました。
応急仮設住宅や民間住宅を借り上げたみなし仮設住宅などに暮らす被災者は最大で4万7800人いましたが、約3分の1の1万6000人以上となっています。
応急仮設住宅の入居期限を昨年、政府は条件つきで最長4年間に延長することを決定しました。入居期限が近づくものの、自宅再建などが進まない被災者がいる中、行政による仮設からの追い出しが入居者を悩ませています。
インフラ面では、国道57号や南阿蘇鉄道で一部不通が続いています。熊本と大分を結ぶJR豊肥線も肥後大津(大津町)―阿蘇(阿蘇市)間で運休していますが、国土交通省が12日、来年度中にも全面再開させると発表しました。崩落した阿蘇大橋の復旧も来年度中に完了する見通しです。
熊本市南区の藤山応急仮設で家族3人でくらす女性(48)は「自宅を建てる予定だが、建設の順番待ちの状態。なのに、『市営住宅に申し込んではどうか』『民間アパートを探してはどうか』と、市から退去を迫る電話がしつこくていやだった。早く出て行くにもいけない」と話します。