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2019年4月5日(金)

主張

戦争する国づくり

違憲の大軍拡にノーの審判を

 安倍晋三政権は昨年末、新たな「防衛計画の大綱」(新大綱)と「中期防衛力整備計画」(中期防)を決定しました。これは、「専守防衛」を建前としてきた自衛隊を「海外で戦争する軍隊」へと変貌させる大軍拡計画です。今たたかわれている統一地方選と7月の参院選は、海外での自衛隊の武力行使を無制限にする憲法9条改定のたくらみとともに、違憲の大軍拡にノーの審判を下す重要な機会です。

敵基地攻撃能力の保有

 今年度以降を対象期間にする新大綱と中期防の大きな特徴は、敵基地攻撃能力の保有につながるさまざまな兵器の導入が盛り込まれていることです。

 その一つが、遠く離れた地上の目標や海上の艦船を正確に破壊する長距離巡航ミサイル(スタンド・オフ・ミサイル)です。

 具体的には、▽F35ステルス戦闘機に搭載する対地・対艦ミサイル「JSM」(射程500キロ)▽F15戦闘機やF2戦闘機に搭載する対地ミサイル「JASSM」と対地・対艦ミサイル「LRASM」(ともに射程900キロ)―です。

 政府は長距離巡航ミサイルの導入について「離島防衛などのため」と説明しますが、中谷元・元防衛相は「やむなく必要とあれば、北朝鮮の基地に対して攻撃することも可能な能力を持つことになる」(「朝日」2017年12月17日付)と述べています。

 政府は、敵基地攻撃に必要な兵器体系として、巡航ミサイルなどの精密誘導兵器のほか、▽敵の防空レーダーを妨害したり、レーダー基地を破壊したりする電子戦機▽敵の対空ミサイルなどの防空網をかいくぐる低空進入能力やステルス性能を持った戦闘機▽目標の位置を正確に把握する情報収集能力―を挙げていました(03年3月26日、参院外交防衛委員会、守屋武昌防衛庁防衛局長=当時)。

 新大綱・中期防は、長距離巡航ミサイルの保有に加え、F15戦闘機の電子戦能力の向上、敵の対空ミサイルの射程圏外から電波妨害をかける「スタンド・オフ電子戦機」導入に向けた検討、F35ステルス戦闘機のさらなる取得、無人偵察機部隊の新編などを決めています。まさに敵基地攻撃能力の本格的な獲得に踏み出すものです。

 新大綱・中期防は、「いずも」型護衛艦2隻の空母化も打ち出しています。同艦は、艦首から艦尾まで続く飛行甲板を持っており、短距離離陸・垂直着陸(STOVL)が可能なF35Bステルス戦闘機を搭載できるように改修します。F35Bも長距離巡航ミサイルが搭載可能とされ、敵基地攻撃能力の保有に向けた動きの一環です。

 先月末に施行3年を迎えた安保法制=戦争法の下、米軍のF35Bが、空母化された「いずも」から発進し、他国領土への爆撃を行うことも可能になります。

米製高額兵器“爆買い”

 新大綱・中期防に盛り込まれたこれらの兵器は、歴代政府が「自衛のための必要最小限度の範囲を超えることとなるから、いかなる場合も(保有は)許されない」としてきた「攻撃的兵器」にほかなりません。しかも、その多くは米国製高額兵器であり、1機116億円とされるF35を147機体制にするなど対米追随の“爆買い”計画となっています。憲法じゅうりんの大軍拡計画は直ちに撤回すべきです。


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