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2019年3月24日(日)

JR北海道路線問題 知事選の争点

石川候補 鉄路の存続と活用、めざす

鈴木候補 国の責任不問、バス路線へ

公開質問への回答

 JR北海道が狙う鉄路廃止問題で、研究者でつくる「JR北海道研究会」は20日、北海道知事選の市民と野党統一の石川ともひろ候補と自民・公明などが担ぐ鈴木直道候補への公開質問状の回答と所見を発表しました。

 JR北の経営難の原因について、石川候補は、「分割・民営化スキーム(枠組み)の破綻」に抜本的な対策を講じなかった国に大きな責任があると回答。大幅な人員削減や安全投資を軽視した利益優先の経営も重大事故を招き、経営悪化につながったとしています。

 鈴木候補は、人口減少と自動車の普及などを挙げています。

 研究会は、鈴木候補が国の責任に触れていないと強調。「将来、国に対して向き合うときの姿勢の違いにつながる可能性がある」とコメントしています。

 知事としての問題解決の決意と展望の問いに、石川候補は、廃止を前提とせず、立ち止まって検討し、鉄路の存続と活用をめざすと回答。鈴木候補は、関係機関の協議を早急に進め、鉄道やバスで経済や地域生活を支えるとのべています。

 回答を通じて研究会は、鈴木候補を「公共交通は必ずしも鉄道でなくてもよい」との立場だと分析。持続的な制度的枠組みを国に求めていく考えを具体的に答えたのは、石川候補だとしています。

 研究会の奥田仁名誉教授(北海学園大学)は、鉄路は観光と地域社会の振興や農林水産物の輸送と多面的な役割を担っていて、採算性でバス路線への転換をはかるべきではないと指摘。「廃線問題は北海道で先鋭的になっていますが、全国的に起きています。北海道は今後の地域づくりの試金石でもあり、JR北の路線維持は国が責任を持って対処すべきです」と語りました。(高橋拓丸)


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