2019年3月23日(土)
「都」構想 コストかかる
大阪府知事選 小西候補が討論
テレビ番組
大阪府知事選(4月7日投票)に立候補した小西ただかず元副知事が21日、関西テレビの番組「報道ランナー」に出演し、「大阪都」構想に固執する大阪維新の会の吉村洋文知事候補と討論しました。
小西氏は、維新の松井一郎知事の下で副知事として「都」構想の制度設計にも携わったものの任期途中の2015年11月に辞職。番組で「最後は都構想に反対して知事と袂(たもと)を分かったのか」と問われ「一言でいうとそう」と答えました。
「都構想になると住民サービスはどうなるのか」。番組からのこんな問いに対して、小西氏は「都」構想で大阪市を廃止し四つの特別区にすると、15年間で約1500億円のコストがかかると試算されていることを説明。「ところが、国からの交付税は増えない。それでやっていけるのかという不安は絶対出てくる」「職員数についても大阪市の庁内からも『非常に不安がある。従来の行政サービスを維持できないんじゃないか』という意見が出ている」と語りました。
周辺自治体への影響についても「特別区の運営に不安が生じると、大阪府がそこにサポートを投入するから周辺に割けなくなるというマイナスの影響は出てくる」と語りました。
吉村氏が「交付税は増えも減りもしない」と発言したのに対し、小西氏は「コスト増分はどうするのか」と疑問点を提示。「都」構想による司令塔の一元化論にも「府市それぞれ地域住民に責任を負って意見を持つ。議論をして最適解を求めればいい。それがおかしいというのは『基礎自治体の意見は聞かない。俺たちが決める』ということで地方自治の観点から極めて大きな問題だ」と語りました。