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2019年3月21日(木)

「人事評価は適切に」

文科相「大阪市に再通知する」

学力調査問題 辰巳氏に答弁

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(写真)質問する辰巳孝太郎議員=20日、参院文科委

 柴山昌彦文部科学相は20日の参院文教科学委員会で、大阪市が同市と大阪府独自の学力調査の結果を小中学校長の人事評価や給与に反映させようとしている問題で、「人事評価は適切になされるべきであり、大阪市に再度通知したい」と述べました。日本共産党の辰巳孝太郎議員への答弁。

 柴山文科相が言及したのは、全国学力テストについて「数値データの上昇のみを目的」とする「行き過ぎた取り扱いがあれば、(同テストの)趣旨・目的を損なう」とする同省初等中等教育局長通知(2016年8月28日付)。

 辰巳氏は、同市の方針は「政令市で2年連続最下位」という学力テストの結果を問題視し、点数を上げることが動機になっていると指摘。「序列化や過度な競争が生じないよう、十分配慮する」よう促す全国学力テストの実施要領や局長通知に反する“禁じ手”だとして、国の認識をただしました。

 柴山文科相は「調査結果を指標として活用する場合は、調査の趣旨・目的に沿った扱いとなるよう留意してほしい」と答え、人事評価について「再通知したい」と述べました。

 辰巳氏は、子どもの学力には、貧困など家庭の社会経済的背景が影響していると指摘。同市では講師70人が未配置で授業に穴があく事態が起きており、「大阪の貧困の実態と劣悪な教育条件の改善こそが必要だ」と強調しました。文科省による全国学力テストの成績公表が、大阪市の禁じ手を誘発しているとも指摘し、成績公表の中止を求めました。


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