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2019年3月18日(月)

実習生失踪“氷山の一角”

参院法務委 仁比議員が明らかに

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(写真)質問する仁比聡平議員=12日、参院法務委

 4月の外国人労働者受け入れ拡大で新設される在留資格「特定技能1号」の大半が、外国人技能実習生からの移行です。違法な高額手数料の実態も明らかにせずに拡大しようとしていることが、12日の参院法務委員会での日本共産党の仁比聡平議員の追及で明らかになりました。

 仁比氏は、改定出入国管理法をめぐり、失踪(しっそう)実習生の聴き取り調査で「賃金等への不満から、より高い賃金を求めて失踪した者が87%」などとデータをねつ造し、山下貴司法相が“一部の不心得者”の失踪のような認識を示してきたと指摘。野党議員が転記した聴取票からも、最低賃金違反が約7割に上り、過労死ライン超の労働実態も明らかになり、失踪者は“氷山の一角だ”として指摘しました。

 さらに、山下法相が昨年11月に「徹底した反面(裏付け)調査」を指示してから4カ月もたつが、法務省の調査結果公表は「3月末まで」だと批判。ベトナム側送り出し機関が法定上限の3600ドル(約40万円)を上回る手数料を取っている実態を調査したか追及すると、佐々木聖子入国管理局長は、未調査だと認めました。

 仁比氏は「そんな調査では実習生を縛り付けてきた構造を明らかにできない」「4月実施は認められない」と厳しく批判しました。


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