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2019年3月16日(土)

歯止めなき軍事費膨張

防衛調達法改定案が審議入り

参院本会議 井上議員が批判

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(写真)質問する井上哲士議員=15日、参院本会議

 「防衛装備」に最大10年の長期契約を認める「特定防衛調達特措法」を5年延長する改定案が15日、参院本会議で審議入りしました。日本共産党の井上哲士議員が質問に立ち、安倍政権下での歯止めなき異常な軍事費膨張を強く批判しました。

 井上氏は冒頭、米トランプ政権が、米軍が駐留している国に米軍駐留経費総額の1・5倍の負担を要求するとの報道に言及。日米地位協定では基地提供の費用以外、米軍維持に伴う全ての経費は米側が負担するルールだが、日本は「思いやり予算」など、負担の拡大を重ねてきたとし、「増額は断じて認めないと明確に表明すべき」と迫りました。

 岩屋毅防衛相は「適切に対応する」などとし、拒否すると明言しませんでした。

 井上氏は、憲法の財政民主主義には、過去の侵略戦争で軍事費を単年度主義の例外とし、大量の国債発行などで国を破綻させた痛苦の教訓があり、今回の改定案は、将来の軍事費を先取りして国会の予算審議権を侵すものだと批判。後年度負担の累積額は、特措法施行の15年度から約1兆円増となり、「ツケ払いは大きく増え予算の硬直化がいっそう進んだことは明らかだ」と述べました。

 井上氏は、米国の有償軍事援助(FMS)による調達を初めて「特定防衛調達」の対象にしたと指摘。価格や納期も米国が握るFMSで長期契約を適用すれば、米国は一括発注のメリットを得るが、日本には先々まで重い後年度負担が残るだけだと指摘しました。


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