2019年3月13日(水)
主張
3・13重税反対行動
消費税増税中止運動の弾みに
安倍晋三政権が10月からの消費税の10%への増税にあくまで固執する中、きょう13日を中心に各地で、「重税反対全国統一行動」(同実行委員会主催)が行われます。
この行動は、「納付すべき税額が納税者のする申告により確定することを原則」(国税通則法16条)とする「申告納税制度」を踏みにじる重税押し付けに抵抗し、全国の商工業者や農民などが「自分の税金は自分で計算して申告しよう」と始めた集団申告を引き継いだものです。各地の行動を成功させ、消費税増税中止運動などの弾みにしましょう。
税を決めるのは主権者
1970年から50回目となる今年の統一行動のスローガンは、「消費税増税中止、改憲阻止、戦争法・マイナンバー廃止、民主的税制・税務行政の実現へ声を広げ、共同を進めよう」です。各地で大問題になっている高すぎる国民健康保険料(税)の引き下げも、重要な焦点です。
とりわけ深刻な消費不況の下で安倍政権が強行しようとしている消費税の増税には、全国の労働者や中小業者、消費者だけでなく、企業経営者、知識人などからも強い懸念と批判の声が上がっています。共同通信が行った世論調査では、増税に「反対」が54・4%、「景気回復」を「実感していない」が84・5%(「東京」11日付など)を占めています。
安倍政権は増税による消費の落ち込みには「十二分の対策」をとるとして、「いただいたものをすべてお返しする」(首相)といいます。しかし、「すべて返す」ぐらいなら増税しなければいいだけです。
だいたい「対策」として持ち出した複数税率やキャッシュレス決済の「ポイント還元」は、買うもの、買う場所、買う方法によって、消費税の税率が10%、8%、6%、5%、3%と5通りにもなり、消費者も業者も、大混乱は必至です。「プレミアム付き」商品券の発行は、現金で買う分を商品券で買うだけで、消費拡大の効果はないと指摘されています。
そのうえ4年後から仕入れにかかった税額を取引先に通知する「インボイス」が実施されれば、零細な免税業者も取引からの排除を恐れて課税業者に登録し、身銭を切ってでも消費税を払うことを迫られます。安倍政権はそうして取り立てた税金を、財源不足にあてようという悪らつさです。
消費税増税の中止は今からでもできます。景気悪化は政府も認めざるを得なくなっています。そもそも税の在り方を決めるのは、主権者・国民です。国民の声を集めて、安倍政権を追い詰めるときです。大もうけしている大企業や、大資産家に適切な負担を求めるだけで、消費税に頼らなくても財源の確保は十分可能です。
税金は暮らし・福祉に
安倍政権が固執する憲法9条に自衛隊を書き込む改憲や、大軍拡による「戦争する国づくり」をやめさせ、税金は兵器の「爆買い」にではなく、福祉・暮らし・教育・被災地に回せとの声を大きく上げることも重要です。
憲法にもとづく「申告納税制度」など納税者の権利を踏みにじる税務行政の是正も急務です。
憲法が生きる社会を目指し、民主主義を守り暮らしを向上させるための共同を広げ、今年の行動を成功させることが求められます。