2019年3月10日(日)
軍事費の硬直化招く
防衛調達特措法延長案 宮本氏が反対
衆院安保委
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防衛装備に最大10年の長期契約を認める防衛調達特措法を5年延長する改定案が8日の衆院安全保障委員会で、自民、公明両党などの賛成多数で可決されました。日本共産党、立憲民主党、国民民主党、社民党は反対しました。
防衛調達特措法は、財政法で5年以内とされている国庫債務負担行為を、自衛隊の航空機や艦船などの防衛調達については10年まで可能とするもの。今回の改定で2015年制定の現行法の期限をさらに5年延長します。
日本共産党の宮本徹議員は採決に先立つ討論で、財政法制定時に国会議員の任期をふまえ国庫債務負担行為の年限を3年とした経緯にふれ、10年先まで将来の軍事費を先取りすることは、「国会の予算審議権を侵害し、憲法の定める財政民主主義に真っ向から反する」と厳しく批判しました。
宮本氏は、長期契約を含む防衛装備の大量調達による財政の硬直化に言及。政府が昨年末に史上最大の軍拡計画を閣議決定し、F35戦闘機などの米国製兵器の大量購入を計画していることを挙げ、「財政のさらなる硬直化を招き、国民生活の関連予算を圧迫することは明らかだ」と批判しました。