2019年3月9日(土)
再稼働こそ非現実的
武田氏 政治決断を促す
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日本共産党の武田良介議員は8日の参院予算委員会で、東京電力・福島第1原発事故を受け「人類と原発は共存できない」ことが国民の共通経験となったとして、「『原発ゼロ』の政治決断こそすべきだ」と主張しました。
世論調査では「原発ゼロ」が7割超にもかかわらず、原発推進派からは新たな「安全神話」を振りまく言動が相次いでいます。
武田氏は、経団連の中西宏明会長が中部電力・浜岡原発を視察した際、「原発と原爆が頭の中で結び付いている人には、この二つが『違う』と分離して理解してもらうのは難しい」と語ったことをあげ、「看過できない」と批判。
中西氏が「安全性の議論が尽くされても、地元の理解が得られない」と述べていることも示し、政府の認識をただしました。
世耕弘成経産相は「中西会長がどういう含意で話したかは分からないが、安全対策に終わりがないという考えは当然持っていると思う」などと擁護。武田氏は、世耕経産相が「(最大の課題は)原子力に対する社会の信頼回復」と主張する東京電力・柏崎刈羽原発でも、ケーブル火災など問題が次々と起こり、県民の怒りが頂点に達しているとして、「信頼が広がっているとはいえないと認めるか」とただしました。
しかし、世耕経産相は「(再稼働は)規制委員会が判断すべきこと」などというだけ。武田氏は、新潟県が独自の検証委員会を立ち上げるなど、「国の定めた新規制基準や原子力規制委員会そのものが信頼されていない」と指摘。「再稼働こそ非現実的だ」と重ねて強調しました。