2019年2月28日(木)
24時間営業は限界
セブン本部に団交要求 東大阪オーナーと労組
24時間営業の限界を訴える加盟店。営業時間の短縮を一切認めず何の支援もしない本部―。セブン―イレブン・ジャパン(古屋一樹社長)の「24時間営業」をめぐり、コンビニ加盟店ユニオン(酒井孝典執行委員長)は27日、東京都千代田区の同社本部を訪れ、「営業時間の短縮および閉店」についての団体交渉を申し入れました。酒井氏、吉村英二副委員長は同日、国会内で記者会見しました。
命か、チェーンイメージか
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今月、大阪府東大阪市で短縮営業をしたとして、本部から契約解除と違約金1700万円の請求を通告されたオーナー松本実敏(みとし)さん(57)も参加し、「要望書」を提出しました。
セブン側は申し入れ書などを受け取りましたが回答はしませんでした。
ユニオンの申し入れ書によると同社と加盟店との契約書には、当初「午後11時まで開店」でしたが、その後、「連日24時間開店」「(本部の)許諾を受けて、文書による特別の合意をしない限り、24時間未満の開店営業を、認められない」と追加されました。
ユニオン側は加盟店に営業時間についての裁量がなく、変更には本部の許諾が必要であるなど、対等な事業者関係になく、明らかな主従関係にあると批判しています。酒井氏は「加盟店の命を大切にするのか、チェーンイメージを大切にするのか、真剣に考えてほしい」と訴えました。
「24時間営業」をめぐっては昨年2月には福井県の豪雪で、従業員が出勤できず、閉店が許可されなかったオーナーが丸2日以上、寝ずに店番した例も。東大阪市のオーナー松本さんは、昨年、妻を亡くし、従業員も不足。連日16時間超の勤務となり、生命の危機を感じ本部に応援を要請するも断られました。やむなく午前1~6時まで閉店にする短縮営業をしました。
松本さんは、契約書に書かれていることを理由に24時間営業を強制するのではなく「営業時間の短縮をオーナー自身が選択できるよう」要望。「本部は交渉してもきかない。下から一揆でも起こさないと変わらない」と語気を強めました。
日本共産党のたつみコータロー参院議員(大阪選挙区予定候補)らが23日、松本さんから実態の聞き取り調査をしました。