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2019年2月19日(火)

辺野古埋め立て 沖縄県の申し出却下

国地方係争委 門前払い、県は提訴へ

 名護市辺野古の米軍新基地建設に伴う埋め立て承認撤回の執行停止を不服とした沖縄県の申し出を審査していた総務省の第三者委員会・国地方係争処理委員会(富越和厚委員長)は18日、県の申し出を却下しました。

 県は、私人の権利救済を目的とした行政不服審査法を悪用して、石井啓一国土交通相が埋め立て承認撤回の執行停止を行ったことは「違法な国の関与」だとして、昨年10月30日、国と地方自治体の争いを審査する同委員会に審査を申し出ていました。

 これに対して委員会は、国交相の執行停止処分は「委員会が審査すべき国の関与にあたらない」として、県の申し出を却下すると決定しました。一方、執行停止決定そのものの適法性については判断を示さず、「門前払い」としました。

 決定内容は事務レベルを通じて県側に伝達されており、決定通知書が20日に県に到達される予定です。通知書は到達後、ただちに公表されます。

 国地方係争処理委員会の決定に対して沖縄県の玉城デニー知事は18日夕にコメントを発表し、「執行停止決定の違法性に係る県の主張を認めず、却下との判断を示したことに関しては、誠に残念」と指摘。一方、「今回の決定は、県が行った承認取り消し(撤回)の適法性について判断が示されたものではない」として、「県の承認取り消しは有効であり、引き続き、適法性を全力で訴えていく」としました。

 また、謝花喜一郎副知事は記者団に対し、地方自治法の規定に基づき、決定通知から30日以内に、決定を不服とした提訴を検討する考えを示しました。


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