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2019年2月3日(日)

米、INF条約離脱

核廃絶に背 ロシアに正式通告

 【ワシントン=池田晋】トランプ米政権は1日、米国と旧ソ連の間で1987年に締結された中距離核戦力(INF)全廃条約について、2日付で義務の履行を停止し、正式な離脱をロシアに通告すると発表しました。昨年2月に公表した核戦力強化への戦略転換に続き、核兵器廃絶に向けた世界的な流れに背を向けた動きです。

 ポンペオ国務長官は同日の会見で、ロシアが長年、条約違反を続けてきたことを改めて離脱理由にあげ、通告後の6カ月間に該当のミサイルが廃棄されないかぎり、「条約は終了する」と表明しました。米国は2014年に、ロシアが条約に抵触する地上発射型巡航ミサイル「ノバトール9M729」の飛行実験を行ったと公表。17年には同ミサイルが配備されたと批判していました。

 条約が失効すれば、米ロは地上発射型の巡航・弾道ミサイル(射程500~5500キロ)の実験・製造などが可能となり、核軍拡競争が加速する可能性が高まります。

 トランプ大統領は声明で、「われわれは、この条約によって一方的に拘束される世界で唯一の国であってはならない」と述べ、不公平な制約をもたらしていると主張。「自らの軍事選択肢を開発しつつわれわれは前進する」と述べました。

 またトランプ氏は記者団に対し、ロシアだけでなく中国などの核保有国も含めた「新たな条約ができれば、ずっとましになるだろう」と述べ、別の多国間条約を締結し直す可能性に言及しました。

核兵器禁止条約を

 反核平和団体からは、改めて核兵器禁止条約の重要性を訴える声があがっています。


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