2019年2月1日(金)
水道管耐震化わずか4割
厚労省調査
全国で設置されている主要な水道管のうち、震度6強程度に耐えられる「耐震適合率」の平均値が、2017年度末時点で4割に満たないことが31日までに、厚生労働省の調査で分かりました。
この調査は導水管や送水管など「基幹管路」と呼ばれる水道管を対象にしています。17年度末時点の耐震適合率の平均値は、39・3%でした。浄水施設の耐震化率は29・1%、耐水池耐震化率は55・2%で、依然として低い状況です。安倍晋三首相が政権に復期した直後の13年度は水道管の耐震適合率が34・8%でした。この4年間でわずか4・5ポイントしか伸びていません。
都道府県別の基幹管路の耐震化状況を見ると、最低は、鹿児島県の22・4%、次いで徳島県の22・6%、秋田県の25・2%、和歌山県の25・3%でした。最高でも神奈川県の71・3%、次いで東京都の63・3%にとどまっています。
昨年12月6日、水道事業の広域化や運営権の売却(コンセッション方式)を推進する改定水道法が衆院本会議で、自民、公明、維新などの賛成で可決・成立しました。運営権を購入した民間企業がどこまでの業務を負うのかが不明確で、水道管の耐震化に全く責任を負わない可能性があることも懸念されています。