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2019年1月25日(金)

勤労統計不正・偽装 組織的隠ぺい濃厚

解明は予算審議の前提

衆参厚労委閉会中審査 高橋・倉林議員が追及

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(写真)質問する高橋千鶴子議員=24日、衆院厚労委

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(写真)質問する倉林明子議員=24日、参院厚労委

 毎月勤労統計の不正・偽装問題をめぐって衆参両院の厚生労働委員会の閉会中審査が24日に開かれました。日本共産党の高橋千鶴子衆院議員、倉林明子参院議員は「厚労省は、二重三重に統計を偽ってきた。これを組織的隠ぺいではないなどといえるわけがない」「事実解明は予算審議の前提となる」として、徹底した検証を行うよう求めました。

 高橋氏は、毎月勤労統計が雇用保険などの給付の基準額となるだけでなく、景気判断や今年10月の消費税10%増税など政策判断の前提となっていることを指摘。昨年12月20日に不正調査の報告を受けながら、何の報告もしないまま2019年度予算案を閣議決定した根本匠厚労相の責任をただしました。根本厚労相は「12月28日に総理に秘書官を通じて報告した」などと弁明するだけでした。

 高橋氏は「責任の重大性を受け止めているとは思えない」と厳しく批判。さらに、厚労省の特別監察委員会がわずか1週間で、組織的隠ぺいを認めない報告書をとりまとめたことについて「通常国会の開会前に(報告書を)出すよう指示があったのではないか」と追及しました。

 厚労省の定塚由美子大臣官房長は「特別監察委員会を設置したときに(根本)大臣から早く事実を解明するよう指示があった」と回答。高橋氏は「出来レースだ」と批判しました。

 倉林氏は、独自に入手した、従業員500人以上の事業所の事業主に調査期間の終了を知らせる厚労省大臣官房統計情報部長名による文書の存在(12年2月)を告発。本来、全数調査すべき500人以上の事業所を厚労省が勝手に抽出したうえ、期間を定めて、入れ替えまでしていたとして「恣意(しい)的な入れ替えはなかったのか」と追及しました。

 厚労省の大西康之政策統括官は「恣意的なことはなく、無作為抽出だ」と答えました。倉林氏は、調査対象事業所の指定を知らせる通知には厚労相の判が押されていることを指摘。抽出調査に切り替えたことを「(大臣が)知らなかったでは済まされない」として、改めて第三者機関による検証を行うよう主張しました。

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(写真)厚生労働相の公印が押された「指定書」


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